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「ハニカム」網目の秘密

の最大の特徴は、
ハニカム(正六角形)網目。
「ハニカム」網目の防鳥網の羅網防止効果を探ります。
「ハニカム」網目は羅網しない
ハニカム(正六角形)網目は、全ての角が120度の鈍角です。 物体が鋭角に挟まりにくいことは、私たちが体験的に知っていることだと思います。
物体が網目に「挟まる」という現象は、網目の角から出た複数本の網糸に、物体が2点以上で内接して発生します。 網糸に十分な張力がある場合、この接触点では「網目の角を外側に開く力のモーメント」が生じ、その反対方向に「網糸の張力( 垂直応力)」 が働きます。
この「網糸の張力」が働く方向が、物体が「ハニカム」網目に挟み込まれにくい理由であると考えます。

鋭角に接触した物体は角に引き寄せられる
網糸が鋭角に交わっている箇所に物体が接触すると、網糸の張力は物体の中心点より内側( 角に近づく方向) に向かって作用します。
このため、物体は角方向に引き寄せられ、物体は角に挟み込まれることになります。
網糸が直角に交わっている場合には、接触点における網糸の張力は物体の中心点に向かって働くものと考えられます。

鈍角に接触した物体は、角から離れる
網糸が鈍角に交わっている場合には、網糸と物体の接触点における網糸の張力は、物体の中心点より外側( 角から離れる方向) に向かって作用します。
このため、鈍角に接触した物体は、角から逃げる方向に跳ね返されると考えられます。

「ハニカム」網目には挟まらない
「ハニカム」網目は、すべての角が120度の鈍角。 どの角に物体が接触しても、物体は角に挟み込まれず跳ね返されます。
野鳥の体の一部が網目に差し込まれ、網糸に接触した場合でも、網糸の張力が十分で正六角形の網目形状が保たれていれば、野鳥は羅網せず網目から抜け出せる可能性が高いと考えられます。
ハニカム構造は歪みにくい
「ハニカム」網目のもう一つの特徴は、この網目で編んだ網地は、非常に安定していて歪みにくいということです。

正六角形の平面充填の特徴
正六角形は、同一図形で最も効率的に平面充填できる図形形状であり、平面充填された状態(ハニカム構造)においては、衝撃に強く変形し難い性質を持つことが知られています。
ハニカム構造は、その優れた性質を活かして、自然界から人工的な構造物まで様々な場面で利用されています。
はハニカム構造
は、まさしく正六角形の網目を平面充填して網地としたハニカム構造の防鳥網です。
は軽量で効率が良く(使用する糸の量が少なく)、衝撃に強くて網地が変形し難くいという優れた性質を備えています。